ワイドボディ&2.3L化で驚異的な走りを見せる!
約20年の歳月をかけリフレッシュ&チューニング!
平成8年に登場したランエボIVを愛機に、令和の今も速さを研ぎ澄まし続けているオーナーの渡部さん。
「免許が取得できたらスポーツカーに乗りたいと考えていて、当時100万円前後の中古相場だったBNR32とランエボを候補に挙げていました。散々迷いましたが、最終的に4ドアで使い勝手の良いランエボIVを購入。ラリーイメージが強かったので、真っ先に取り組んだのはレプリカスタイルに仕上げるカッティング制作です(笑)」と、20年前の購入時を振り返る。

ちなみに、渡部さんが購入した車両は8万kmを走行していたものの、足回りやECUのチューニングが施され、メンテもしっかりと行われていた好個体。走りに物足りなさを感じることもなくランエボライフを楽しんでいたが、10万kmの節目でアップデートを重ねる転機が訪れる。

「そろそろオーバーホールだなと考えて、雑誌を色々とチェックしていた時に見つけたのが、カンサイサービスのMIVEC換装メニュー。弱いと噂されるランエボIVの4G63をオーバーホールするよりも、当時の最新モデルであるランエボIXに搭載されたMIVEC採用の4G63に換装する方が性能的に上回ることは明らかでしたし、エンジンASSYなら費用的な部分でオーバーホールよりお得感も強かったのが決め手でした」。

その考えはドンピシャで、換装後は渡部さんの想像していた以上に走りが別物に進化。低中回転が扱いやすいのに、高回転まで頼もしく吹けていく愛車を堪能するため、サーキット走行も開始。走らせる中で物足りなくなった部分を適宜青王デートしていくスタイルが確立されていった。

当初はカム交換のみで楽しんでいたエンジンは、換装から15年を機にHKSスペック2キットを用いて2.3L化。タービンはギャレットG30-770で、525.2ps&63.7kgmを発生。インジェクターはサード900cc、制御はフルコンLINKのG4Xプラグインで行なっている。

6速化はギヤ強度に不安が残るため、純正の5速ミッションをオーバーホール。機械式LSDを前後に投入してのトラクション強化や、ミッションリザーバータンク装備など細部まで入念にセットアップする。

最大で215サイズまでしか履けない純正ボディに限界を感じ、バリスのアイテムでワイドボディ化を敢行。265タイヤに換えて鈴鹿サーキットを走った際には、旋回性能の高さに驚いたそう。

フェンダーに合わせてフロントバンパーもバリス製をチョイスするが、ワイド化後もランエボIVらしさを残すべくフロントグリルを移植。

ロールケージ装着など、ボディ補強にも取り組んできたインテリア。シートはラリーアートコラボの限定レカロRS-Gを長年愛用していたが、ヤレてきたため助手席に移し、新たなRS-Gを投入した。

スポーツ走行時の視認性を重視して追加メーターをレイアウト。油脂類の徹底管理や事前メンテを心がけているため、20年間でのトラブルはセンサー類の劣化程度だとか。

「クルマ系ではありませんが、機械関係の仕事に就いていることもあって、油脂類や予防メンテの重要性は誰よりも感じています。走行距離ではなく、期間で油脂類は交換しますし、交換は作業過程で車体全域の簡易チェックもしてもらえるカンサイサービスにオーダーしています。先日の2.3L化の際には、仕事のテストで効果の高さを実感したDLCコーティングやWPC処理をエンジンパーツに施してもらいました」とは渡部さん。

もちろん、経年劣化に対してのリフレッシュや生廃が進む純正パーツの確保に関しても抜かりなし。アフターパーツの最新情報へもアンテナを張り、コンディションアップやアップデートに繋がるメニューを日々模索している。

現在の仕様に進化させてからは、多忙でサーキットを走らせることができていないそうだが、ブレーキシステムの見直しなど渡部さんのランエボI進化構想は尽きない。今後どのように速さを研ぎ澄ましていくのか、非常に楽しみだ。

●取材協力:カンサイサービス 奈良県奈良市小倉町1080 TEL:0743-84-0126
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