目指すは40km/Lの低燃費記録!
グラム単位の軽量化と空気抵抗の軽減を実施
ワークスやターボRS、セダン、バンなどのバリエーションがラインアップされ、さらにミッションも5MTやCVT、AGSといった選び分けが可能なHA36系アルト。このホットモデルに意外な可能性を見出したのが、今回紹介するHA36S型アルトオーナー“黒鉄”さんだ。

「36アルトは元々車重が軽いんですが、他グレードのパーツを組み合わせることによってさらなる軽量化が可能なんです。そして社外のドライカーボンパーツなども取り入れて、このアルトは600kgジャストまで車重を抑えています」。

エンジン系は、プーリーをバン用の軽量タイプに変更しつつ、ベルトも細いタイプを使ってフリクションロスの低減を狙う。さらに、燃調コントローラーで空燃費をリーンに振るなど、燃費向上に向けたチューニングを徹底。
「リーンに振った空燃比でも確実に着火するためにコイルも強化しています。もちろん、急激なアクセル操作などは行わず、通勤ではアップダウンの少ないルート選択をしたりもしてますね(笑)」。
ちおみに、エンジン本体は手を入れていないが、搭載位置を5mmダウン(ガソリンタンクも10mmダウン)させて低重心化による運動性能アップを図っているのも、このアルトのマニアックなチューニングポイントだ。

ボンネットロッドはアルミでワンオフ、さらに各部のボルトやナットは樹脂やチタンに変更することで、グラム単位の軽量化を積み重ねている。


車重だけでなく、走行中の空気抵抗も燃費の悪化を招く原因となる。そのため、リヤバンパーはハーフカットしてパラシュート効果を抑制したり、突起となるドアミラーはコンパクトな自作エアロミラー(保安基準適合)に変更するなど、DIYでエアロチューニングを実施した。


すでに満タンで1000km走行を達成(リッター37km/L)しているが、「最終的にはリッター40km/Lを目標にしているので、まだまだ進化の途中って感じですね。現在はフォグ無しのフロントバンパーを探していて、これが手に入れば600gの軽量化が可能。空気抵抗も軽減するはずです!」と今後の目標を熱く語ってくれた“黒鉄”さん。
燃費に対する飽くなき探究心。そんなマニアックな嗜好をも満たしてくれることも、HA36系アルトの懐の深さを表していると言えるだろう。
