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「JTCCエッセンスをCL1型アコードユーロRに注入!」レーシングツアラーを目指した若きオーナーの想い

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レーシングツアラーの魅力を注入

足回りと軽量化に拘り抜いた快速スペック!

セダンが少なくなった今でも、11代目がe:HEVで販売されているアコード。4代目CB型や5代目CD型はローライダーなどUSカスタムで盛り上がったドレスアップのベース車両というイメージも根強いが、両モデルともにイギリスツーリングカー選手権(BTCC)や全日本ツーリングカー選手権(JTCC)で数々の好成績を残した最強ツアラーである。

そして、6代目CF型から派生して登場したのが、CL1アコードユーロRだ。モータースポーツのベースエンジンとして採用されていたH22Aを搭載し、トランスミッションは5速MTのみを設定。ホンダがタイプRに続く、新たなRシリーズとして本気で開発に取り組んだ1台となっている。

さて、数々のホンダ車を手がけるアスランが今回紹介してくれたのは、JTCCのスパイスを注ぎ込んでツアラーとしてのカッコ良さと走りの双方からCL1を楽しんでいる一人の若者だ。

「幼少期から父親とモータースポーツ観戦へ出かけたり、YouTubeで過去のレースを見たりしていたのですが、クーペのレーシングカーよりもホイールベースが長い4ドアで、べったり車高を落としたレーシングツアラーのカッコ良さが気になっていました。走ることが好きだし、カッコ良さも引き出したいと考えて最初はシビックフェリオを探したものの、スタンスなどカスタムベースとしての人気が高まっていたこともあって予算的に厳しく断念。仕方なくドンガラボディにロールケージを組み込んだEK9でストリートからサーキットまで遊んでいたところ、SNSで売りに出ているCL1を発見。即座に連絡を取って、迷わずEK9から乗り替えました」とは、オーナーの滝田さん。

購入の決め手となったのは、JTCCでお馴染みだったカモメウイングが装着されていたリヤビューだ。とはいえ、車高こそ少し落とされていたが基本はノーマルのスタイリング。そこで、JTCCをイメージさせるスパイスを注入し、レーシングイメージに見合う速さを引き出す…という滝田流アレンジが“アスラン”の協力のもとでスタートした。

「4ドアの実用性は真っ先に崩すことになりましたけど、まずはリヤシートからカーペット、アンダーコートまで撤去して2名公認を取得。JTCCライクなワンオフセンター出しマフラーや、重量あるボディでも安心してスポーツ走行ができるフットワークとブレーキ強化、機械式LSDやファイナル交換など一気に仕上げていきました。ただ、予想外だったのはアフターパーツの少なさでしたね。2台目ユーロRのCL7ならいろいろ選べるのですが、CL1はロールケージもなく、ECUすら書き換えられない。でも、ボディに丸みを帯びたCL7ではレーシングツアラーらしくないですし、ロールケージやECUはきっとアスランの谷さんがなんとかしてくれるはず(笑)」。

カタログスペックで220ps&22.5㎏mを発揮するH22A。ただ、バッフルがないオイルパンゆえ、サーキットでは油圧低下が起きやすい。滝田さんも一度メタルトラブルに見舞われたが、オーバーホールしようにも純正パーツはことごとく製廃となっていたため、中古パーツを駆使して復活させた。

CL1を迎え入れて迷わずオーダーしたのが、JTCCマシンと同じこのセンター出しマフラーだ。当初は2.2Lの排気量も考慮した70φ直管フルストレートで製作されたが、あまりにも爆音過ぎたためにスペアタイヤ部分を加工してサイレンサーを追加している。

機械的LSD投入時に軽量フライホイールや強化クラッチ、5.1ファイナルなどをフル投入した駆動系。加速重視のセットアップとすることで、思うようにチューニングできないH22Aの速さを引き出す。

車重のあるCL1でスポーツ走行を楽しむには制動力の強化が必須。フロントはレジェンド用キャリパーにレクサスRX用ローターを組み合わせ、リヤはFD2用ローターを流用。それでもブレーキが辛いことから、フロントブレーキには自作のエアガイドを追加した。

低さにも拘る足回りは、アスラン×スピリットのセミオーダー車高調を投入。フロント26kg/mm、リヤ25kg/mmとハイレートだが、初期ストロークがしなやかなスウィフトスプリングは乗り心地も悪くない。なお、ナックル加工で3度半のキャンバー角を確保。

CL1よりも5mmワイドとなるアコードワゴン用フロントフェンダーを流用し、255/40R17とエンケイNT03をマッチング。画像ではサーキット用の17インチを履くが、ストリートではスリムスポークのフィンデザインがBTCC風なOZ・AS7の18インチをマッチングしている。

JTCCに魅了されている滝田さんだが、レーシングカラーまでは考えていない。現状はストリートで普段使いすることもあって、何歳になっても乗り続けられることをコンセプトにしているとのことだった。

憧れていたJTCCマシンのレプリカを安直に作るのではなく、レーシーさとともに走りの頼もしさを引き出していくアプローチ。そんな拘りが込められているからこそ、滝田CL1はシンプルでも周囲の視線をグッと惹きつける1台に仕上がっているのだろう。

「「JTCCエッセンスをCL1型アコードユーロRに注入!」レーシングツアラーを目指した若きオーナーの想い」の1枚めの画像

「2.6L仕様のアコードユーロRが異次元すぎる!」打倒タイプRを誓った激熱チューンド


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